僕は全然知らなかったのですが、幼少時に見て好きだった、という人の強いすすめがあり、ビデオをレンタルして観ました。1985年製作のディズニー実写作品です。
86年の日本公開時に邦題を「オズ」とされてしまったためわかりにくいのですが、この作品は”オズ”と聞いて誰もが思い浮かべる「オズの魔法使い」を映画化した作品ではありません。原題(「Return to OZ」)を見てわかるとおり、時系列としては「オズの魔法使い」の後の話として描かれ、一度カンザスに戻ってきたドロシーが、ふたたびオズの国へ行くという設定になっています。そもそも原作者のライマン・フランク・ボームが書いた「オズ」シリーズにはたくさんの続編があり、この「Return to OZ」は、その中のひとつ、「
オズの魔法使いとオズマ姫」をベースにしているようです。
さて、最初に観て目についたのは、登場キャラクターのデザインを含む”美術”です。ティム・バートンと北斗の拳を足して2で割ったみたいな謎の世界観が徹底されており、かわいくないのがかわいいドロシーの仲間たちや、生理的にうけつけにくい「ホイーラーズ」、首だらけの部屋など、夢にでてきそうなアクの強い要素が満載です。
また、全体的にはそれほど緊張感が続くわけではありませんが、ところどころで容赦のないサスペンスフルな展開を見せます。大人が見ても普通に怖いので、これまた子供時代に観た人の中には、トラウマのように脳にやきついている人もいるのではないでしょうか。
とにかくその美術や演出、構図へのこだわりようには驚かされますし、ちょっとシニカルな解釈もできる終わり方も粋です。子供と昔子供だった大人に向けてつくられた、ファンタジーの名作だと思います。
ちなみに、根強いファンがいるにもかかわらず、今のところ日本版のDVD発売のめどは立っていないようです(
アメリカ盤はあります)。公開時にどのくらいヒットしたのかはわかりませんが、もし今公開されたら”キモかわいい”と、もてはやされるかもしれませんね。
あ、あと夢をこわすようでなんなんですが、ドロシーをかわいく演じているフェアルーザ・バーク(これが映画デビュー)は、E.T.のドリュー・バリモアよろしく、
ビッチっぽく育ったようですよ。